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【インドネシア市場調査事例】食品原材料の代替出荷地調査

Salam Groovy Japanを運営するジェイ・ラインのマレーシア法人JL Connect Malaysiaでイスラム市場進出支援に携わっている橋本です。

日本でバナナといえば、「フィリピン」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。一方で東南アジアでは、バナナはほとんどの国で収穫が可能で、人々から最も愛されている果物の1つです。ほぼ熱帯気候の東南アジア各国では、ほぼ同じ種類の農産品や水産品を手に入れることができます。

日本ではタイ産が有名なドリアン
インドネシアのドリアンだけを出すレストラン

最高グレードしか手に入らない

コンサルティング会社の依頼で、食品原材料の代替出荷地を調査したことがあります。依頼企業である食品製造企業では、ある食品原材料をタイから輸入していました。いくつかの輸入元を利用しているようでしたが、どこも最高グレード製品しか取り扱いがなく、オーバークオリティとのことでした。

必要なのは原材料の含有成分なので、低グレードの低価格製品の購入可能性を確認することが、今回の調査の目的です。依頼企業が日本で調べた限りでは、産地等は分かるが、適切な買い付け方法がわからないようでした。

流通経路を探る

まずは、アジアでの流通価格と輸出国を確認するため、バイヤー向けマッチングサイトでそれらを確認しました。タイ以外には、ベトナム、マレーシア、インドネシア等から出荷されているようです。ベトナムとインドネシア製品は、比較的安価でした。そこで、インドネシアでの調査を行うこととしました。

インドネシアの知り合いを介して、インドネシアでの産地を調べました。その結果、主に輸出向けに多くの地域で採集されていることがわかりました。まずは、採集地での購入の可能性を検討することにしました。知り合いを通して信頼できる採集業者をご紹介いただき、さっそく現地に飛びました。

課題は輸出ノウハウ

依頼先企業と品質について確認したところ、問題はなさそうです。実物で確認を行うためにサンプルを購入し、採集業者から直接仕入れの合意も得ました。

一方で、採集業者に輸出ノウハウがないため、輸出手続きや輸入書類等をこちらで手配しなければなりません。採集業者からの提案で、輸出業者が集中している都市部の加工工場を、紹介いただきました。

輸出業者と商談

紹介された加工工場のご厚意で、輸出業者2社との商談をアレンジしていただきました。その結果、高グレード商品の多くは最終消費国に直接輸出されていること、加工用グレードの商品も各種あり、加工後に輸出したり原材料としてアジアに輸出したりしていることがわかりました。

商談の結果、日本からの直接買付にも対応いただけることになりました。最終的品質確認用のサンプルを購入して、調査は終了となりました。

JL Connect Malaysia SDN BHD / ディレクター 橋本 哲史
Salam Groovy Japan運営会社のマレーシア法人JL Connect (M) SDN BHDのディレクターと、JAKIM戦略パートナー企業のコンサルタントを兼務。
2010年に日本果物のドバイ輸出事業に参画したことからイスラム市場との係わりが始まり、その後マレーシアとインドネシアを起点に現地企業家との事業を行う。訪日ムスリムツアー企画と現地営業、日本と東南アジア間でのビジネスマッチングやマーケティング等を経験する。

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