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冷たい「くりーむパン」で新しい食文化を世界へ発信/八天堂

創業90年を迎えた八天堂の看板商品は、冷やして食べる「くりーむパン」。広島発の人気スイーツパンが、シンガポール・香港・カナダに続き、マレーシアでも発売されました。
八天堂の海外展開を担うHattendo Internationalの石岡大輔代表取締役社長に、イスラム市場での展開についてうかがいました。

八天堂の冷やして食べる「くりーむパン」は、とろける口どけが特徴で、フカフカしっとりなパン生地にクリームがたっぷり詰まっているスイーツパンです。
おいしさと品質を追求し、パン生地作りからクリーム注入、包装まで、全て手作業で行なっています。

八天堂は、広島から東京へ、東京から全国へとブランドを展開してきました。
全国展開にあたっては、まずは情報発信基地である東京に一点集中する戦略を取りました。東京で商品を知ってもらう、試してもらう機会を設け、東京から全国に情報を発信していったのです。

八天堂 エキュート品川サウス店

この戦略を踏襲し、Hattendo Internationalは、シンガポールを拠点とした東南アジア展開を計画しています。
ムスリム人口は遠くない未来に世界の1/3を占めることになり、ハラール市場は急成長しています。しかし、非イスラム諸国である日本の企業にとって、ハラール市場は参入のハードルが高いのも事実です。

シンガポールは、華人が人口の多くを占めており、イスラム教徒の割合は14%。東南アジアの情報発信基地であると同時に、「ハラール初心者」である日系企業にとって、マーケットへの理解を深めることができ、参入起点として適切であると思います。

シンガポールには八天堂のカフェを出店しており、店舗内で商品を製造し、提供しています。
「くりーむパン」は、もともとノーポーク、ノーラード。シンガポールではハラール原料が容易に入手できますから、ハラール原料を使用したムスリムフレンドリーな商品として提供しています。

シンガポール PIPES by HATTENDO

2020年1月、ムスリムマーケットへの参入を加速するため、マレーシアに現地法人「Hattenndo Malaysia」を設立しました。同年3月にMCO(マレーシア国内での活動制限令)が発令され、大幅な予定変更もありましたが、2022年5月にハラール製品の製造を行っている工場で製造を開始しました。現在、JAKIMの認証取得に向けて、準備を進めているところです。
今後は、八天堂のハラール「くりーむパン」をマレーシアで製造し、近隣諸国へ輸出していきたいと考えています。

日本人は繊細な味を好みますが、海外では分かりやすい甘さ、辛さ、酸っぱさが好まれます。
八天堂の「くりーむパン」のコンセプトは、冷やして食べるという食べ方、口どけ感にありますので、それを阻害しない範囲で、積極的に現地の嗜好に合わせた味に調整しています。

日本での商品展開においては、シンプルで飽きがこない味を目指しており、例えば抹茶味は、ほのかに香り、後味がすっと消えるような作り方をしています。一方、マレーシアの抹茶味はかなり濃厚な仕上がりです。

食文化を背景に慣れ親しんだ味へアジャストできることが、現地製造の大きなメリット。抹茶の濃淡、チョコレートの甘さ、苦さなどは、現地の嗜好に合わせて柔軟に変更し、ローカル素材を使った限定商品を用意するなど、より受け入れられやすい形で展開していきたいと思っています。

マレーシア ドン・キホーテ販売風景

Hattendo Internationalは「新しい食文化を通じて、人々の笑顔を創出する」というカンパニービジョンを掲げています。
ハラール「くりーむパン」を皮切りに、ムスリムの方に安心して召し上がっていただける商品を作り、日本の食文化を世界へ発信していきたいと考えています。

<企業概要>
事業者名:株式会社 Hattendo International
本社所在地:東京都港区南青山五丁目 3 番 10 号
事業内容:八天堂ブランドの海外展開
子会社:Hattendo Singapore Pte. Ltd./Hattenndo Malaysia Sdn. Bhd.
オンラインショップ:PIPES by HATTENDO


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