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自社グループ牧場で育てたハラール和牛を世界へ届ける/オーエスミート

自社グループ牧場で育てた高品質な神戸ビーフなどの高級ブランド和牛を、ハラール和牛としてイスラム諸国に輸出しているオーエスミート 。同社が扱うハラール和牛の特徴と、今後の展望などについて、代表の小田昌児 氏にうかがいました。

弊社が運営している三田食肉センターは、安心で安全な動物性たんぱく質として、イスラム教徒の方にハラールビーフを供給しています。当センターで扱っている畜肉は牛のみで、そのほとんどが和牛です。それらを国内向けも含め、全てハラール屠畜しています。

もともとは、地域の精肉店、農家、JAが共同で出資した食肉センターでした。後継者不足で当時取り扱っていた和牛 の生産量が減少してきたことから、輸出推進へ舵を切り、2014年にハラール牛専門の食肉センターに切り替えました。

現在、弊社には多くのグループ牧場があり、数万頭の和牛を飼育しています。宮崎県の尾崎牛、滋賀県の近江牛、和歌山県の熊野牛、兵庫県の神戸牛などをハラール屠畜し、UAE、ドバイ、カタールへと輸出しています。

係留所の牛

インドネシア、マレーシアに向けては、日本の省庁から輸出許可を得ており、2020年にはインドネシアMUIによる監査を予定していましたが、コロナ禍で監査官の渡航が制限された関係で延期を余儀なくされている状況です。日本への入国制限が緩和され次第に監査が行なわれ、インドネシア、マレーシアへの輸出が始まる予定です。
またサウジアラビアへの輸出については準備がほぼ完了しており、現在認証を待っているところです。

もちろん国内向けにもハラール牛肉の製造販売を行なっています。国内向けのハラール牛肉は、在日ムスリムの皆さんにおいて貴重なたんぱく源となります。国産ハラール牛肉としては驚くほど廉価な設定で卸しています。

ハラール屠畜の規定は、輸出国によって異なります。弊社では輸出先に合った国籍のムスリム従業員が在籍しており、その対応に当たっています。
例えばインドネシア、マレーシアの基準では、スローター、サイドチェッカー、スーパーバイザーの3名のムスリムが屠畜を行っています。
またUAE向けの場合は、スローターのみを担当しており、その都度、日本のハラール認証組織である日本イスラーム文化センター(JIT)のスーパーバイザーが立ち合い、証明書を発行します。そしてその後ドバイへ輸出する流れになります。

枝肉

和牛は繊細な食材です。調理の温度はもちろん、調理前の温度管理も大切です。冷凍肉を解凍せずに焼いてもおいしくないのと同じで、冷蔵庫から出したばかりの冷たい肉では、上手に焼くことは出来ません。常温に戻してから調理していただくことで、全く異なる味わいになります。
生産者が丹精を込めておいしく育てた和牛ですから、丁寧に調理し、心を込めておいしく食べていただきたいと考えています。

東京2020オリンピック・パラリンピックでは、訪日されたイスラム教徒の方々にも私たちが提供する美味しい和牛をたくさん食べてもらえると期待していました。しかしコロナ禍の影響により、それは叶いませんでした。
今後は海外への輸出を強化し、この日本が誇るおいしい和牛を多くの方に召し上がっていただきたいです。

これからは、若い社員たちと共に宣伝広報に努め、日本の和牛のおいしさを世界に向けて発信していきたいと考えています。

<企業概要>
事業者名:株式会社オーエスミート
本社所在地:兵庫県神戸市北区長尾町宅原11番地
事業内容:ハラール牛の食肉処理、卸、輸出


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