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ハラール認証取得、替玉付きラーメンをマレーシアへ 田靡製麺

創業124年、老舗の麺メーカーである田靡(タナビキ)製麺が、2020年10月にハラール認証を取得。幅広いラインナップのハラール麺が誕生し、まもなくマレーシアのドン・キホーテで取り扱いが始まります。同社に新商品の特徴や、認証取得の経緯などのお話をうかがいました。

弊社は1897年に創業し、以来伝統を引き継ぎながら、時代のニーズに合わせておいしい麺づくりを追求してきました。「揖保乃糸」の特約店にもなっており、そばやうどん、中華麺などの乾麺を製造し、全国で販売しています。

昨年、食の多様性への配慮として、ヴィーガン認証を取得。動物性原料を使わないプラントベースの商品を開発したところ、JETROの商談会において、マレーシアのドン・キホーテで販売をしないかとお声がけいただきました。マレーシアでの展開であれば、ムスリムの方々にもお召し上がりいただきたいと考え、すぐにハラール認証を取得。ヴィーガン認証に加えて、ハラール認証を取得したことで、より広く食の多様性に対応できました。

弊社は製麺を専業としていることから、もともと工場内で動物性原料を使用していません。また、FSSC 22000も取得済みであり、安全管理を厳しく行なってきたこともあり、ハラール認証の取得もスムーズに進めることができました。
コロナ禍で健康志向が加速していることから、プラントベースの商品は注目度が高く、売り上げが伸びています。

スープには動物性原材料が使われることが多いのですが、弊社の新商品は、付属のスープも含めてハラールであることが特徴の一つ。
「とんこつ風ラーメン」のスープは、プラントベースであると言われなければ分からないほどのクオリティ。「パイタイ風ラーメン」は、コンソメスープのようなあっさりめの味わいです。

また、麺をすするのが苦手な外国の方や、ムスリムに多い髭を生やした方、お子様でも食べやすくなるよう工夫し、独自に麺の長さを9cmにカットしています。そして電子レンジでの調理も可能です。

更には麺のコシにもこだわりました。昆布から抽出したアルギン酸を加え、さらに製造過程で圧縮し、空気を抜くことで、強いコシが生まれます。これにより、いわゆる「バリカタ」の食感を楽しむことができるのです。原料には、チリの沖合に浮かぶ廃棄昆布を使用しており、SDGsの目指す循環型社会にも貢献しています。

そして、この商品最大の特徴が、替玉付きであるということです。
麺4玉、スープ2つを2食分としてパッケージ。1玉は50gと少なめになっていますので、1玉分を食べ終わった後に、残ったスープにおかわりでもう1玉を投入し、満腹になっていただける計算です。この商品で、日本の替玉文化を発信していきたいと思っています。

弊社では、原料選びから製麺、袋詰めまで一貫し、妥協のない商品づくりを行なっています。
製麺では、独自の二段熟成製法で生地を熟成させることで、麺に手延べのようなコシを与え、厳選した素材の風味を豊かに感じとることができるよう、丸一日かけて低温でゆっくりと乾燥させています。原材料の生産地にもこだわり、食に対して多様な食への要求にお応えできるよう、常に新たな技術、商品開発を行なっています。

ハラール認証取得も、おいしさと安全をお届けするための取り組みの一つと考えています。既存商品も含め、約30種類の商品でハラール認証を取得しました。
認証マークがあることで、ムスリムの方に安心してご購入いただけると思いますので、順次パッケージもハラールマーク入りのものに変更していきたいと思います。

ハラール認証取得商品の一例

すでに海外で販売しているものもいくつかありますが、ベビーフードは、レンジ調理が可能な手軽さなども受け、マレーシアやベトナムなどで人気があります。こちらも認証取得を進めています。

現在、シンガポールやインドネシアでの取り扱いについてもお声がけをいただいています。コンテナ不足なども影響し、物流費はコロナ禍以前と比べて3倍にもなっています。輸出可否の審査に時間がかかるなど、海外展開はなかなか計画通りにはいかない部分も多いですが、麺類は消費期限も長く、輸出に向いている側面もあるので、弊社の商品を通じて様々な国に日本のおいしい麺文化を発信していきたいと思っています。

<企業概要>
事業者名:田靡(タナビキ)製麺株式会社
所在地:兵庫県姫路市⽩浜町甲841-48
事業内容:うどん・そうめん・そば・中華麺・ひやむぎ等乾麺全般、揖保乃糸(特約店)
公式サイト:田靡製麺株式会社
オンラインショップ:田靡製麺オンラインショップ


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