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ハラール認証取得、高品質で多様な海老料理、水産惣菜/FGROW JAPAN株式会社

香川県で寿司ネタなど新鮮な水産物を取り扱い、水産加工業・惣菜製造業を営むFGROW JAPAN株式会社は、2022年にハラール認証を取得しました。
同社の強み、今後の展望などについて、代表取締役の船田裕亮氏にうかがいました。

2001年に創業した弊社は、国内向けに水産物を加工し、販売してきました。
得意分野は小ロット多品種。お客様のご要望に合わせ、オーダーメイドの商品開発をしています。独自の味付けにこだわりながら、少しずつ売り上げを伸ばしてきました。

事業のグローバル化に合わせ、2023年3月1日に社名を「藪水産」から「FGROW JAPAN」に変更しました。新社名には、食(FOOD)と未来(FUTURE)の安心と幸せにフォーカス(FOCUS)を当て、発展・成長する(GROW)という思いを込めています。

取扱商品は、味付けした天然生海老・帆立などの寿司ネタや、押し寿司、軍艦寿司、巻き寿司、おにぎりのネタ、各地の特産品を使った混ぜ込みご飯の素など、多種多様です。

中でも、海老の加工を非常に得意としており、月間で60万尾を出荷しています。量販店や飲食店などBtoB販売が主体ですが、海老料理をBtoCでオンライン販売する「海老乃家」ブランドの運営も手掛けています。

海老の通販では一般的に、素材としての海老を産地直送する事業者が多いと思います。一方、海老乃家では、代表的商品である「海老乃家の海老(むきえび)」や漁獲量1%以下とも言われる希少な超特大サイズの霜降り海老をステーキにするなど、これまで培ってきた加工技術を活かした海老の新しい食べ方をご提案しています。

弊社ではSDGsへの取り組みを積極的に推進しています。カーボンニュートラルを目指し、全社で再生可能エネルギーを使用。年間245トンのCO2削減を達成しました。
また、一般的に廃棄されがちな海老の殻や頭を再利用し、海老オイルや出汁を開発。フードロス削減にも貢献しています。

そして消費者に安心して召し上がっていただけるよう、コンタミネーション(異物や意図しない原料の混入)への対応などフードディフェンスの分野にも注力しており、ハラール認証のほか、JFS-B規格適合証明を取得しています。

中でもハラール認証を取得した最大の理由は、事業と雇用を長期的に守るため、グローバルに戦える企業になることが不可欠だと考えたからです。
良質なタンパク源である水産物は、世界で高騰しています。ヘルシー志向が浸透したこともあり、富裕層が好んで食べる傾向があり、需要は増大の一途をたどると考えられています。

日本の水産物は、原料として高値で海外に輸出されています。これらの輸出を手掛ける企業が、海外資本によって買収される事例が増えてきました。外資系工場では賃金が高く支払われる傾向があるため、国内需要向けの水産工場が雇用を保てなくなることを危惧しています。
将来の雇用を守り、長期的に事業を継続させるためにも、海外での販路開拓は必至。中でも世界人口の1/4を占めるムスリムに向けた商品展開は、自社の強みである商品開発力を活かすことができると考えました。
高品質な水産加工品を安心しておいしく召し上がっていただけるよう、ハラール調味液などを開発し、ハラール認証を取得するに至りました。

認証取得にあたって、冷蔵庫などの設備投資は必要でしたが、準備はさほど難しくありませんでした。
ただし、調味料の置き換えを進める中で、動物由来原材料の多さには非常に驚きました。動物由来の原料を使わなくてもおいしくできる方法があることを学び、創意工夫しながら商品開発を進めています。

既に、マレーシアやインドネシア、シンガポールなどからも引き合いをいただいています。
しっかりと味付けをローカライズし、現地で好まれる商品を開発していきたいと考えています。
中でも魚卵については、日本の味付けに対する評価が高いため、いち早くハラール商品を開発しました。


解凍するだけで食べられるハラール冷凍ちらし寿司も開発済みです。学食などに卸し、ムスリムの留学生に日本食を安心して楽しんでいただければと考えています。

海老ちらし寿司

鋭意開発を進めているのが「誰でも簡単日本食キット」です。
和食には魚料理の種類が豊富です。しかし、野菜と組み合わせた魚料理は素材ごとに加熱時間が異なるため、おいしく調理するには熟練した技術が必要です。
そこで、野菜を扱う業者と共同で、誰でも失敗なく短時間で和食が作れるキットを開発しました。魚の調理時間に合わせた柔らかさに野菜を加工し、調味液も同梱しています。そのため、調理経験のないアルバイトスタッフやご家庭でも、簡単にプロの料理人が仕立てた味を再現することができます。
例えば、臭み取りなど面倒な下ごしらえが必要なブリ大根も、たった5分で完成します。
今後はこの日本食キットのラインナップを増やし、シリーズ化していきたいと考えています。

日本食キット(ブリ大根)の試作

海外の方に向けた商品開発でも、日本食のおいしさを妥協せずお伝えしたいと考えています。ハラールでおいしい、クオリティの高い商品を多くのムスリムお届けするため、丹精込めて商品開発を進めて参ります。

<事業者概要>
事業者名:FGROW JAPAN株式会社
本社所在地:〒761-0130 香川県高松市庵治町6393番地45
事業内容:水産物を中心とした食品製造業、食品販売業
公式サイト:FGROW JAPAN株式会社
オンラインショップ:海老乃家


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