インドネシアファーストフードメニューに見る日本食品進出のカギ
Groovy Japanを運営するジェイ・ラインのマレーシア法人JL Connect Malaysiaでイスラム市場進出支援に携わっている橋本です。
世界各国のマクドナルドのハンバーガー価格を使った物価比較を、皆さんもご承知と思います。世界展開しているファーストフードチェーンでは、基本メニューは世界共通です。一方で、味付け、サイドメニュー、スペシャルメニュー等は、それぞれの市場の特色を色濃く反映します。今回のコラムでは、インドネシアの最新ファーストフードメニューから、日本食品進出のポイントを考察してみましょう。
インドネシアの国際的フランチャイズレストラン
インドネシア市場には、マクドナルド、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)、バーガーキング、丸亀製麺、吉野家等、欧米企業だけでなく日本企業も数多く出店しています。
バーガーキング:植物原料100%バーガー
日本ではバーガーキングをあまり見かけませんが、インドネシアやマレーシアでは、有名ハンバーガーチェーンの一つです。売りはビーフ100%のハンバーガーです。今春、ついに植物性原料100%のハンバーガーの提供が開始されました。単品価格は、IDR55,000(約425円)です。
マクドナルド:グライフライドチキン
インドネシアやマレーシアでは、アヤム・ゴレン(フライドチキン)は最も人気のあるメニューの一つです。マクドナルドでは、チキンバーガーだけでなくフライドチキンやご飯を使った特別メニューが、たびたび提供されています。
ラマダン特別メニューとして、グライ(スパイシーなココナツミルクカレー)をかけたフライドチキンが登場しました。その味は、フライドチキンのスパイシーを、グライが和らげているそうです。インドネシア人がスパイシーとレビューしているので、激辛に違いありません。価格は、二枚でIDR54,500(約420円)です。
KFC:クラシックコンボ
インドネシアやマレーシアのトップファーストフードの一つは、間違いなくケンタッキー・フライド・チキン(KFC)です。私もインドネシア滞在中は、たびたびお世話になっています。
今春、昔懐かしいオリジナルコンボメニューが復活したそうです。フライドチキン、ディナーロール、トウモロコシ、コールスロー、マッシュポテトのコンボで、価格はIDR45,455(約350円)です。ちょっとお得な感じですね。
ハラール市場での二つのローカライズ
ハラール対応
人々の食習慣は非常に保守的です。それを変えることは簡単ではありません。大手フランチャイズレストランがローカルメニューをたびたび提供することが、それを物語っています。ハラール市場においては、ハラール対応もその中の一つです。
トレンド対応
インドネシアでのビーガンバーガーの登場について、ハラールと関連づけて考える方もいらっしゃると思います。私の実感からすると、ビーガンフードの健康的で先端的なライフスタイルのイメージの影響が、より強い要因と感じます。
このように、インドネシアの大手フランチャイズレストランのメニューを見てみると、日本食の海外市場進出における現地ニーズ対応の重要性を、改めて確認することができます。
参考
Fast Food Watch: Burger King’s plant-based burger, McDonald’s’ gulai fried chicken, and KFC’s vintage set
Buger King
MacDonald’s Indonesia
KFC Indonesia
2010年に日本果物のドバイ輸出事業に参画したことからイスラム市場との係わりが始まり、その後マレーシアとインドネシアを起点に現地企業家との事業を行う。
訪日ムスリムツアー企画と現地営業、日本と東南アジア間でのビジネスマッチングやマーケティング等を経験する。
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