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ハラール新商材「ラテ」のイスラム市場輸出で事業を多角化/株式会社磯駒海苔

静岡県の株式会社磯駒海苔は、ハラール認証取得の海苔やふりかけ、抹茶ラテなどを、マレーシアやUAE、イスラエル、モーリシャスなどに輸出しています。
海苔メーカーが海苔を使用しない「ラテ」を開発し、イスラム諸国へ輸出を始めた経緯などについて、深田浩介代表取締役社長にうかがいました。

弊社は静岡県静岡市で1984年に設立して以来、海苔を中心とした葬儀返礼品を製造・販売してきました。主力商品である海苔は産地を吟味し、自社で焼き上げています。
返礼品は注文のタイミングが読めませんし、受注当日に数百セットを納品するなど、迅速な対応が必要です。弊社には、スピード感と臨機応変な対応力のノウハウが蓄積されています。

海苔の焼き上げ

海苔の生産量は天候に大きく左右されます。また温暖化によって海苔養殖ができなくなる可能性も考えられます。加えて、人口減少により国内市場も急速に縮小していくでしょう。
安定した企業活動を継続させるためには事業の多角化が必要だと考え、輸出事業の開始と、海苔を使用しない新商品開発を決めました。そこで目を付けたのが抹茶ラテだったのです。

海苔養殖

これまで返礼品としてお茶を扱ってきました。そして静岡は銘茶の産地として広く知られています。そこで抹茶とミルクを「混ぜる」抹茶ラテであれば、ふりかけ製造で培った「混ぜる」技術を活かすこともできるのではと考えたのです。
現在、静岡産の抹茶・いちご・ほうじ茶のほか、沖縄産の紅いもを使ったラテを取り扱っています。

ふりかけ商品

ご飯文化のある国には海苔やふりかけ、その他の国にはラテ商品を直輸出する方針で、輸出事業を始動しました。
シンガポールの展示会にラテを出展したところ、売れ行きは上々でした。隣国のマレーシアやインドネシアからも富裕層の方々が来場しており、良い感触を得ることができました。
紅いもラテは、UAEの首都アブダビで開催された国際総合食品見本市「SIAL Middle East2016」で「Sial Innovation」に選ばれ注目を浴びました。

Sial_Middle East 2016

中東やシンガポールには、いわゆる「成分ハラール」としての証明のみで輸出してきましたが、マレーシアへの輸出を機に、海苔・ふりかけ・ラテ商品など18アイテムについて、JAKIMと相互認証がある日本アジアハラール協会(NAHA)のハラール認証を取得しました。現在、マレーシアではラテ・ふりかけ・海苔を販売しています。
国産サトウキビの食物繊維を粉末にした健康食品「腸活ファイバー」でも認証を取得しています。健康を気遣うムスリムの方にぜひお試しいただきたい商品です。

Gulfoodへの出展をきっかけに、モーリシャスの企業から継続的にラテを発注いただいています。モーリシャスに輸出している日本企業は稀でしょうから、現地で社名を覚えていただき、世界展開への弾みになればと考えています。

モーリシャスのカフェ

今後は、様々な地方の特産品を使った商品開発を進めていこうと考えています。静岡県ではオリーブの生産に力を入れ始めており、オリーブの葉を使ったラテの新商品を発売する予定です。
日本の様々な食材を使っている弊社の商品を、ぜひ多くのムスリムの方に召し上がっていただきたいと思っています。

<企業概要>
事業者名:株式会社磯駒海苔
本社所在地:〒421-0103 静岡市駿河区丸子6-6-33
事業内容:食品製造(焼のり、ふりかけ、お茶漬け、抹茶ラテ等)
公式サイト:磯駒海苔
オンラインショップ: ISOKOMA




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