静岡県が「発酵魚介エキス」を開発、ハラールラーメンに展開
ハラール市場の開拓に向け、静岡県水産海洋技術研究所が「発酵魚介エキス」を開発しました。豚・アルコールを製造工程から排除し、静岡県産カツオの腸管から取り出した乳酸菌を活用しています。
静岡県は日本列島の中央に位置。約500Kmに及ぶ長い海岸線があり、多くの海産物に恵まれています。同県の水産海洋技術研究所では、県の魅力である豊かな海の恵みを活用した新たな食品を積極的に開発。県内各所から年間数千もの海洋由来微生物を収集し、食品開発に取り組んでいます。
今回開発された発酵魚介エキスには、カツオの腸管から取り出した乳酸菌を使用。製造工程でアルコールが生成されないため、ハラールに対応したエキスが完成しました。
魚介発酵エキスを使用した事例としては、昨年にハラール対応の「サバラーメン」がアメリカやヨーロッパに輸出され、試験販売されています。今後は、マグロやアジ、イワシなど他の魚種でも応用展開。ハラールラーメンのラインナップを増やす計画です。
同研究所は、ハラール市場を念頭に置いた理由として、「ハラール対応のラーメンが、インバウンドが活況だった頃でも、全国で数店舗でしか提供されていなかったこと」、「日本企業にとってハラールは新たな開拓市場であり、輸出促進を図ることができる」という2点を挙げています。
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