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「GMTI 2021」日本は非イスラム諸国の旅行先で7位、総合1位はマレーシアが維持

MasterCard-CrescentRatingのGlobal Muslim Travel Index (GMTI) 2021が発表され、日本は非イスラム諸国の旅行先(Non-OIC Destinations)において、7位にランクインしたことが分かりました。

CrescentRatingが過去に発表したランキングを元にSalam Groovy Japanが作成

同レポートでは、「パンデミックの影響により、日本ではハラール食の開発に大きな支障が出た」と指摘しています。また、海外からのムスリム旅行者が増えなかったことで、「国内のハラール食品業界の成長に繋がらなかった」とする見解も紹介。

一方、総合ランキングにおいてトップを獲得したのはマレーシアで、以下、2位トルコ、3位サウジアラビア、4位インドネシア、5位アラブ首長国連邦(UAE)と続きます。
マレーシアは2015年に、イスラム教徒向け旅行市場の全体的なパフォーマンスのモニター指標が発表されて以来、トップを維持。

ナンシー・シュクリ大臣 ©Government of Malaysia

マレーシアのナンシー・シュクリ(Nancy Shukri)観光・芸術・文化大臣は、同レポートが発表された『Halal In Travel Global Summit(HIT) 2021』の基調講演で、「マレーシアは、世界の観光市場で重要性を増しているムスリムフレンドリーな旅行分野のさらなる発展を全面的に支援し、コミットしていく」述べました。
また大臣は、同省直轄の「イスラム観光センター(ITC)」の貢献を強調し、ITCの重要な取り組みの1つとして、ムスリム観光市場のニーズに対応したホテルやリゾートを認定するムスリムフレンドリー適応認証(MFAR)プログラムを挙げ、「現在までに国内で合計44のホテルがITCに認定されている」と語りました。

GMTI2021はまた、非イスラム国であるシンガポールが全体6位にランクインしていることと、前回(2019年度)と比較して6つ順位を上げて16位となったウズベキスタンについても言及。
中でもウズベキスタンについては、「最も飛躍を遂げた」と形容し、同国がここ数年、豊かなイスラム教の遺産を活かして、「ジヤーラツーリズム(Ziyarah Tourism)」と呼ばれるプロジェクトに取り組んでいることを紹介しています。

CrescentRatingの創業者兼CEOであるFazal Bahardeen氏は、HITの講演で「GMTI 2021がパンデミック後の観光回復の準備に役立つ」と述べ、「パンデミックは、旅行業界に多大な影響を与えた。ムスリム観光客の数は、過去最高だった2019年の推定1億6,000万人から、2020年には4,200万人に減少した」「ムスリム観光客の旅行市場は、2023年までに2019年の水準に戻ると予測している」と語りました。

また別のHIT登壇者からは日本市場へのムスリム旅行者の回復について言及があり、東南アジア市場の中でも、ここ最近特にパンデミックの影響が深刻なインドネシア、マレーシアの様子を踏まえると、「当面は欧州を中心に中東からの観光に期待する流れとなりそうだ」との声が上がっていたことが印象的でした。

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