マレーシア人がショッピングモールを好む三つの理由
Groovy Japanを運営するジェイ・ラインのマレーシア法人JL Connect Malaysiaでイスラム市場進出支援に携わっている橋本です。
2021年3月19日。ついにマレーシアにもドン・キホーテが、クアラルンプールのショッピングモール内にオープンしました。日本のニュースでも取り上げられているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。先行してオープンしているシンガポールやタイでは、仕入れから販売までを一貫して行うことによる価格破壊で、現地消費者や事業者に大きな影響を与えているようです。
ショッピングモール大好きマレーシアン
クアラルンプールに旅行したことがある方ならご存じだと思いますが、そこかしこでショッピングモールを見かけます。高級品志向のところから普段の買物向けまで、様々な顧客層をターゲットとしています。みんな儲かっているのか、こちらが心配になる程です。
マレーシア人がショッピングモールを好む三つの理由
マレーシア人の消費行動において、ショッピングモールは欠かせません。かれらを観察していると、マレーシア人がショッピングモールを好んで利用している理由が見えてきます。
車社会
マレーシアは車社会です。2014年の調査によれば、マレーシアの自動車保有率は世界第三位。複数台を所有している世帯比率は世界一位です。繁盛しているショッピングモールは、巨大な駐車場があることに加え、車でのアクセスが良い立地が多いです。
熱帯雨林気候
平均最低気温25度、平均最低湿度70%と言われる蒸し暑い熱帯雨林気候のマレーシアでは、一日中冷房の効いているショッピングモールは、休日を過ごすには最適な場所の一つです。
みんなで出かける文化
マレーシアでは、お一人様はまだまだ一般的でありません。家族や友人と一緒に過ごす文化が、日本より強いようです。様々な種類のお店や飲食店が集積しているショッピングモールは、みんなで過ごす場所として最適です。
ショッピングモールは日常レジャースポット
このように、普段の買い物から週末まで、子供から大人まで一緒に、冷房が効いた室内で楽しめるショッピングモールは、日常のレジャーとして最適なのです。そして圧倒的な車社会ですから、巨大な駐車場と車でのアクセスの良さは、繁盛の必要条件です。
集客格差が大きいマレーシアのショッピングモール
私のクアラルンプールでの滞在地域は、ショッピングモールが密集しています。二つの巨大モールに加え、コンドミニアムや住宅地に隣接する中小規模モールが6か所程あります。全てが車で10分以内に立地しています。
それぞれを訪れると、集客力の差が大きいことに気づきます。例えば、巨大モールの二つは、インターの出口に隣接、富裕層の住宅地に隣接、鉄道駅に直結等同条件です。しかしながら、一方は常に繁盛モールとして有名で、もう一方はいつも閑散としています。
私の知り合いの物販企業のオーナーは、クアラルンプールで集客できるショッピングモールは5か所しかないと明言しています。マレーシアでショッピングモールに出店される場合には、商品やサービス、顧客層、モール自体の集客力等を十分に検討する必要があるでしょう。
参考
- Car ownership in M’sia third highest in the world: Nielsen | The Star Online
- 首都中心部に1号店開業 ドンキ、3年間で11店舗展開へ
2010年に日本果物のドバイ輸出事業に参画したことからイスラム市場との係わりが始まり、その後マレーシアとインドネシアを起点に現地企業家との事業を行う。
訪日ムスリムツアー企画と現地営業、日本と東南アジア間でのビジネスマッチングやマーケティング等を経験する。
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