• 月. 6月 21st, 2021

ムスリムとの交流、受け入れを支援 関西ムスリムインバウンド推進協議会

成長著しく、世界で存在感を増しているムスリム市場。
日本でも注目が高まるムスリムインバウンドを推進する団体、「関西ムスリムインバウンド推進協議会」の活動内容とは?

関西ムスリムインバウンド推進協議会さん主催のセミナーやイベントにGroovy Japanスタッフが参加させて頂いたり、同協議会の役員の方々にGroovy Japanで専門家コラムを寄稿していただいたりと、以前よりお付き合いがあるなか、今回のインタビューが実現しました。

左から梶川代表、宮下理事、モニター下段 野村監事、上段 インタビュアー というリモートでの取材

発足の目的と沿革を教えてください。

発足目的の1つは、ムスリム・ノンムスリムの交流・相互理解を進めること。もう1つは、ムスリムインバウンドの受け入れに対する支援を行なうことです。
相互理解が進めばインバウンドの受け入れがしやすくなりますし、インバウンドが推進されれば相互理解にもつながります。この2つは互いに強い関連性がありますので、いずれの活動も重要だと考えています。

梶川 佐穂子 代表

関西ムスリムインバウンド推進協議会は、2016年に任意団体として始動。2017年7月には「ムスリムインバウンドEXPO in 大阪2017」を主催しました。西日本で初めての、ムスリム向けの商品やサービスを扱う事業者向けのビジネスマッチングを目的としたイベントです。約50の事業者に出展いただき、ムスリム向けの食品や化粧品、アパレルなど多様な商品やサービスの展示や販売を行いました。
また、ムスリムに向けた情報発信の現状と課題、ムスリムに愛されるお店づくりといった、ビジネスのヒントとなるセミナーを開催。EXPO全体で、旅行会社や訪日市場に関心のあるバイヤーや自治体、関連省庁の方を含めた1,200人にご来場いただきました。




「ムスリムインバウンドEXPO in 大阪2017」は、日本貿易振興機構(JETRO)大阪本部、大阪府、堺市、神戸市を含む、数多くの後援を得て成功させることができましたが、今後自治体や企業を対象にした活動を継続するためには法人化が必要だと考え、2017年9月に法人化しました。

―現在はどのような活動をされていますか?

定例会・ムスリム忘年会
毎月の定例会として、主にムスリムインバウンドやムスリム向け事業に関するセミナーやイベントを開催しています。感染症対策のため一時中断していましたが、現在はオンラインで断続的に開催しています。

毎年12月には、発足目的でもある、ムスリム・ノンムスリムの交流・相互理解の取り組みとして、ムスリム・ノンムスリムが集まる忘年会を行っています。
昨年はコロナの影響で開催できませんでしたが、毎年インドネシア人を中心にした各国出身のムスリムに参加いただいています。楽しいパーティーとして気軽にお集まりいただけているようです。ノンムスリムでは、イスラームの文化に興味がある、ムスリム向けビジネスを考えている、職場にムスリムがいるので交流をしながら彼らの文化を理解したい、といった方々が参加されています。
この忘年会をきっかけに関西ムスリムインバウンド推進協議会のことを知り、その後、定例会に参加いただく中でビジネスに繋がるケースもあります。

2019年12月 Muslim Friendly 忘年会 @ 3te’ Cafe’, Osaka

ムスリム対応
ムスリム対応というと、「特殊で難易度の高い、特別な準備が必要になる」と考えている事業者の方が非常に多いですね。まずはどこから手を付ければよいか、困っている事業者の方に向けた正しい情報をお伝えしていくことが我々の使命だと考えています。

第二回 飲食店、カフェ、外食産業向け ムスリム対応 セミナー@キッコーマン食品株式会社近畿支社

ムスリムの食事はハラール認証が必須と思われることが多いのですが、ノンポーク、ノンアルコールといった比較的導入しやすい対応でも、食べられると判断するムスリムもいます。事業者がどのような対応を行っているのかを正しく発信すれば、利用するかどうかをムスリムが判断し、利用していただくことができます。

事業者の方に、ムスリム対応やハラール食が特別なものではないと感じていただくことも大切です。ハラール認証を取得した醤油を販売しているキッコーマン食品株式会社様と共催で試食会も兼ねた勉強会では、「ハラール対応をした醤油」は、普段からノンムスリムの日本人が使用している醤油と比べても遜色なく、おいしく食べられることを実感していただくことができました。

ハラール醤油を用いての試食会@キッコーマン食品株式会社近畿支社

また、ムスリムインバウンドでは、在日ムスリムに目を向けることも重要です。海外にいるムスリムに日本の魅力を知ってもらうには、在日ムスリムにSNSを通じて母国の家族や友人に伝えてもらうことが非常に効果的だからです。

企業コンサルティング
ムスリム対応をテーマにセミナーを開催した際には、ムスリム対応に対して積極的な方が参加されますので「理解してもらうこと」までは比較的ハードルが低いと言えます。しかし、その先で実際にムスリムに向けた商品を開発したり、プロモーションをする段階で足踏みをしてしまうケースが多いのです。このようなケースには、個別のコンサルティングを行うことで、日本企業のムスリム対応を積極的にサポートしていきたいと考えています。

ムスリム雇用推進
ムスリム向けにサービスを提供する際に、自社でムスリムを雇用することは大きな強みとなります。ターゲットとなる人たちに近い目線で、サービスに対する率直な意見をもらうこともできますし、情報発信を担当してもらうこともできます。
ただ、気を付けなければならない点として、ムスリムの雇用では、事業者の不安をなくすことと、雇用されたムスリムが安心して働ける環境を作る必要があります。

京都府主催の中小企業経営者向け人権啓発研修会で講師を務め、ビジネスや雇用、地域においてムスリムとどう接するのか、お話しをする機会がありました。雇用においては、ムスリムを雇用する上で多くの企業が、礼拝や断食への対応に加え、漠然とした不安もお持ちです。そんな不安を解消するために、まずムスリム特有の習慣について説明し、ムスリムを雇用されている企業の例などを用いて対応方法を紹介。また、ムスリムに限らず外国人雇用でよくあるトラブルの防ぎ方についてもお伝えしました。
ムスリムを雇用する企業が増えることはムスリム・ノンムスリムの相互理解を深めるためにも非常に喜ばしいことです。雇用されたムスリムが安心して働ける環境を整えるためにも、引き続き啓蒙活動を行っていきたいと思います。

京都府主催 中小企業経営者向け研修会

―海外との往来が難しいコロナ禍の今、どのような活動をお考えですか?

ムスリム対応は一日でできるものではありません。新型コロナ感染症による影響で「インバウンド」が止まってしまっている状況ですが、こんな時期だからこそ、ポストコロナに向けたムスリムの受け入れ準備を日本企業や行政に呼び掛け、推進していきたいと考えています。

今は、ムスリム対応について学び、来たるポストコロナに備えた取り組みを行なうチャンスでもありますね。
私たちGroovy Japanも、ポストコロナに向けて対応をされる企業の皆様を応援させて頂きます。

関西ムスリムインバウンド推進協議会の皆さん、ありがとうございました。

一般社団法人 関西ムスリムインバウンド推進協議会


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